関東大学選手権大会

　関東大学選手権大会がありました。

　今回は例年よりも群雄割拠の様相を呈していて、二種目優勝者が基本動作＋得物自由の一人だけ、という状態でした。

　面白かったのは得物自由の試合。
　去年の大会で知り合った古武道の人がなにやら吹っ切れたのか、その技をスポチャンに大いに生かしていました。
　決まり手は見えるのに、その過程がよく分からないんです。
　形だけ見せてもらえば、その原理がなんとなくわかるのですが、実際に使われると体捌きが異質すぎて、脳内で補完できないのです。
　いや、なかなか面白いですよ、これは。彼以外にも多方面からそちらの道に誘われてはいましたが、今回の試合を見て、かなりそそられました。
　でも、素直に認めるのは悔しい。そんな漢心。

　あともう一人。以前から神奈川県内の大会で、楯小太刀を扱う同志の人。
　古武道の人に粘り勝ち、準決勝こそ敗れたものの、三位決定戦ではギリギリ勝利。
　槍に対してはまだちょっと崩れることがありますが、二刀や長剣に対して臆せず戦うあたり、見ていてとても楽しい選手です。

　得物自由で優勝した槍の人は、基本動作でも優勝していました。ただこの基本動作。今回は全体的にレベルが下がったような気がしました。新人の部はともかくとして、経験者の部における平均値は上がっていると思うのですが、高レベルの勝負がちょっと少なかったような気がします。
　一級審判員の目合わせを経て、盾の人の見方が変わったせいかも知れませんが、今回は槍の人を脅かすような選手がいなかったような気がします。もちろん、盾の人は審判をやっていたので、全体の半分しか見ていません。また、だからといって優勝した槍の人のレベルが歴代優勝者に比べて低かったわけでもありません。ただ、なんと言うか、見ていて唸るような、そんな勝負が見たかったなーという贅沢です。

　そして気になったのは、大会運営の指揮系統。
　OBが仕切るのか、現役が仕切るのか。その辺をしっかりしておいてほしかったところです。
　OBが仕切るのであれば特に問題は無いのですが、現役が仕切るのであれば、OBはもう少し控えめにサポートしてあげた方が良いのではないか、という気がしました。ただでさえ、年齢による上下関係がありますからね。その辺のバランスが難しいところ。

　しかし、学生選手権というのは良いですね。
　これほどの種目をたっぷりとやれるのですから。
　試合が終わった後の交流戦も含めて、羨ましい限りです。

　全日本学生選手権では、よく学生に間違われていた盾の人も参加しｔ